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3. 大脳皮質の神経回路形成、可塑性の分子メカニズム

大脳皮質は認知・記憶・学習など、我々の高次脳機能に深く関与します。大脳皮質の神経ネットワークの特徴は、複雑でありながら正確につながれていること、そして、その結合が可変的である(生育環境の変化に応じて解剖学的・機能的結合が変化する)ことです。

私たちは、複雑・精緻かつ柔軟な大脳皮質神経ネットワークの構築メカニズムを探るべく、分子生物学・形態学・生理学等の手技を用いた研究を行っています。特に(1)GFP 等の蛍光タンパクを用いた、大脳皮質の特定の神経回路や神経細胞の可視化、(2)分子や光学的手法を用いて、神経活動を観察したり操作したりする技術を軸に、神経活動に依存した回路網構築メカニズムの解明に取り組んでいます(Tagawa et al., 2005; Mizuno et al., 2007; Tagawa et al., 2008)。

cortex
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(図1)電気穿孔法を用いた大脳皮質への GFP 遺伝子導入。皮質2/3層の多数の神経細胞で GFP の発現が見られる。 (図2)少数の皮質神経細胞への GFP 遺伝子導入。3-4個の皮質神経細胞に GFP が発現し、樹状突起や軸索の枝が伸びているのが確認できる。
cortex (図3)大脳皮質神経回路可視化の一例。反対側皮質から投射してきた脳梁軸索(緑)と、投射を受けるシナプス後細胞細胞体(赤)。皮質の層構造を DAPI による染色(青)で見ている。